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549話

この釣り袋を見た瞬間、蕭何安はハッキリと不安を感じ始めた。

先ほどまで、私の釣り袋を見ていなかった彼は、一人でそこで自画自賛し、すべての釣りポイントを独占したから私は必ず負けると思い込んでいた。

今、私のパンパンに膨らんだ釣り袋を目にして、彼は自分がいかに甘かったかを認識し始めていた。

「まぁ、世程や、事実はあなたの想像とは違うようねぇ」

それまで微笑むだけだったおばあさんは、私の膨らんだ釣り袋を見て、私を褒める言葉を惜しまなかった。

「わぁお、蕭何安、そんなちっぽけな収穫で、よく釣り経験が豊富だなんて言えるわね?そんな腕前で、よく自慢げに勝ったなんて言えたものね!」

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