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527話

「あっ、王離、ちょうどいいところに来たわね。この警備員に消えてもらって。わざと私を困らせようとしてるの」

王離を見かけた佟顔は、わずかに希望を湛えた表情で助けを求めた。

その様子からすると、佟顔と王離はかなり親しい間柄のようだ。佟顔がこんな風に急に変わるのを見て、正直少し違和感を覚えた。

なぜなら、私の目には佟顔はただのお間抜けな女性警官だったから。

しかし今見ると、この女性警官の背後にある人脈はかなり恐ろしいほど広いようだ。

「車を停めさせてやってくれ。予約表が二枚ある。こっちは彼らのだ」

王離は少し変わった目つきで私を一瞥すると、二枚の予約表を取り出して警備員に渡し...