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456話

「ハハハ、いいだろう、みんながそう思うなら、俺、華仔は今日正式に宣言する。お前らのこの組からは脱退するってな」

おそらく、あの瞬間、華仔は俺のことを思い出したんだろう。自分が受けた不公平な扱いをね。

彼はそれまでの全てを捨て始めた。俺には分かっていた。今こそが俺のチャンスだということを。俺は華仔に大いに期待していた。彼があの組を抜けさえすれば、受け入れてやりたい、引き立ててやりたいと思っていた。

西北から来たからどうだというんだ。俺だって西北の小さな山村の出身じゃないか。それでも中州の空の下で堂々と立っているじゃないか。

「いいぜ、華仔。組を抜けたいなら構わねえ。だが掟通り、ま...