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287話

でも、佟顔はまったく気にしていない様子で、むしろ「十万か二十万でも価値がある」なんて言葉まで出るものだから、この娘はお金持ちなのかな?と思わず考え込んでしまった。

けれど、考えてみれば、本当にお金持ちなら、どうして警察官なんかしているんだろう?

不思議に思っていると、佟顔が私を見て、笑いながら尋ねてきた。「小寧、何を考えてるの?そんなに夢中で」

私は笑って答えた。「別に何も。ただ、目の前に座ってる美女がもしかしてお金持ちなのかなって」

「ハハハ!」佟顔はくすくす笑い、楽しそうに言った。「私はお金持ちなんかじゃないよ。月給は諸手当を合わせても手取りで数千元どまりだし、とても金持ちなんて言...