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48話

黒鬼は声を聞いて瞬時に足を止めた。なぜ突然誰かが目を覚ましたのか。彼はしゃがみ込み、二本の木の下にいる四人に目を向けた。

残りの三人も王語嫣のその一声で目を覚ましていた。

林微然は目を開けると、いつの間にか蕭沐の腕の中で眠り込んでいたことに気づき、顔を真っ赤に染めた。

慌てて身を起こし、自分の恥ずかしさを隠すために何か言い返そうとしたが、蕭沐たち三人が道の向こう側を恐怖の表情で見つめているのに気づいた。

そうだ、さっき王語嫣の「誰かいるの?」という声で目が覚めたんだ。林微然も三人の視線の先を見やった。

そして恐怖で身体が震えた。道の向こう側の茂みに黒い影が隠れていて、顔ははっきり見え...