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453話

「ああ！」と悲鳴が響き渡った。

袁娉婷と萧沐は急いで身をかわし、黒い気が空を切った。

だが二人はその黒い気によって引き離されてしまった。

二人は互いの方向へと歩み寄ろうとした。

しかし数歩進んだだけで、黒い気の中に潜む冷たい力を感じた。

その冷気に押し返され、二人は仕方なく元の位置に戻るしかなかった。

目の前は真っ暗で相手の姿も見えず、まるで頭のない蠅のようにあてもなく動き回るばかり。

二人は次第に遠ざかっていき、それこそがあの者たちの狙いだった。

しばらく歩いた後、二人は同時に気づいた。むやみに動き回るべきではない、そうすればあの者たちの誘導に乗せられ、互いにどんどん離れていくだけだと。

し...