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451話

「あの、その洞窟には行きたくないんだ。その紫人参とかいうのも、怪しすぎる。それにここは危険だし、やっぱり戻ろうよ」

蕭沐がそう言い終えるや否や、偽の袁娉婷はピタリと足を止めた。

同時に、白起が蕭沐の意識の中で罵声を浴びせ始めた。

「蕭沐、お前バカか?このオレがどうしてお前みたいな間抜けと契約することになったんだ」

蕭沐が何を言い間違えたのか理解する前に、突然、地面から冷たい風が吹き荒れた。

その風は冷気を帯び、蕭沐の全身を震わせるほどだった。

「袁娉婷」が振り向くと、その唇の笑みが異様に不気味に見えた。

蕭沐は慌てて一歩後ずさった。

「いつ気づいた?」

「袁娉婷」の声は変わっ...