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329話

犯人たちはその言葉を聞いて信じられないという顔で口を大きく開けたが、誰一人として前に出る勇気はなかった。結局のところ、釈放されるにしても、生きて釈放されなければ意味がない。死んでしまえば、監獄が遺体を抱えていても仕方がなく、必ず外に送り出すことになるのだから。

そんな監獄長の言葉を聞いた蕭沐の目がパッと輝いた。

彼は先ほどから中へ飛び込もうとしていたが、白起にしっかりと押さえつけられていた。白起も正直、蕭沐がこれほどの経験を積んだ後でも、まだこうも感情に流されるとは思っていなかった。

蕭沐が人を救おうとする理由は、白起が考えるまでもなく明らかだった。あの老いた猫背の男が彼に親切にしてくれ...