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220話

セシルは不思議そうに尋ねた。「どうしてですか?どうしても捕まえられないなら、一発で射殺すべきです。あんな傲慢な奴を生かしておくわけにはいきません」

ヒラリーは、天使のように可愛らしいセシルの頬に手を当てた。「こんな可愛い顔なのに、なんて恐ろしいことを言うのかしら」

機内の他の者たちがセシルを見る目は、さらに恐怖に満ちたものになっていた。最初は彼が教母を無視したことで、教母が彼を厳しく罰するだろう、下手をすれば命さえ奪われるかもしれないと思っていた。だが今や明らかに彼らの考えすぎだったことがわかった。教母には彼を罰する気などさらさらなかったのだ。

それどころか教母の仄めかしから察するに、セ...