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218話

殺し屋にとって、二度と刃を握れなくなることは死よりも辛いことだ。それは彼らの人生が終わることを意味し、しかも最も屈辱的な形での終わり方だった。

黒装束の二人は互いに目を交わし、相手の目に死の覚悟を見た。それが彼らの尊厳を守る最後の手段だった。

蕭沐は地面に倒れた二人の絶望など気にもとめなかった。どうせ自分には関係ない。彼の目はセシルたちが去った方向を鋭く見据えていた。

「逃げようったって、させるものか」蕭沐は低く呟くと、不気味な笑みを浮かべた。その表情を見れば誰もが背筋に冷たいものを感じるだろう。

蕭沐の足が微かに動き、わずか十数秒で先ほどセシルたちがいた場所に現れた。

だがセシルた...