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898話

今のように恥辱と罪の感情に満ちあふれているわけではなかった。

彼女は自分が罪深い女だと思っていた。恥知らずの淫らな女、夫を裏切る女だと。

妖艶で、恥知らずで、罪深く、不実な女!

鐘麗雅が夫と共に思い出に浸っていたその時、突然あそこに痺れるような感覚が走った。

続いて、そこから軽やかな震えが伝わってきて、しびれるような快感が鐘麗雅の敏感な体を刺激し続けた。

熱い欲望が再び燃え上がり、頭の中の美しく純粋な記憶は、晴れ渡った空が一瞬で闇に堕ちていくかのようだった。

昂ぶる欲望に、鐘麗雅はたちまち矜持を失い、再び淫らな行為に溺れていった。

「どうしたんだ、妻?」

突然の妻の慌てた様子と色気を帯びた嬌声...