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787話

宋陽の手を濡らした。

「ん」

そのとき、馮媛が何かを感じ取ったのか、少し苦しそうに寝言を漏らし、体をよじって向きを変えた。意図的だったのか無意識だったのか、突然宋陽に抱きついてきた。

夫への依存と習慣は、母親への依存よりも結局は勝っていた。馮媛は潜在意識の中で、やはり自分の夫を抱きしめて眠ることを好んでいた。

妻の裸の滑らかな肌に抱きしめられ、宋陽はたちまち体を硬直させた。義母の腰に置いていた不埒な手も、同時に震えながら止まった。

馮媛の無意識の行動に、悪事を働いていた陳麗珍と宋陽の二人は驚愕した。

動揺した母と宋陽は息を潜め、体を強張らせたまま一切動かず、馮媛の一挙一動を見守った。

静まり返...