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757話

宋陽は思わず笑みを浮かべずにはいられなかった。

自分と馮程程の関係は、最後の一歩が、いつも踏み出せないでいる。

突然、宋陽はそれもそれで悪くないと感じた。

馮程程の体を得られなくても、馮程程の愛を得られるなら、それもまた幸せなことだ。

「ただいま!」

馮研研が宋陽の隣にどっかりと腰を下ろした。

「妍妍、今日はまたどこへ行ってたんだ?」

宋陽は好奇心を隠さず、馮研研の方へ顔を向けて尋ねた。

先日はほとんど外出しなかったというのに、この小娘がまた出かけていたとは。宋陽の声色には、軽い叱責の調子が混じっていた。

「別にどこにも行ってないよ、隣の芳芳の家に少しいただけ。今の私がどこに行けるっていうの?...