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689話

「さっきは体をきれいに洗って待っていろって言ったよな。ちゃんと洗ったか?ん?可愛い子」

宋阳は退くに退けなくなった秦文曼に一気に飛びかかり、その細い柔らかい腰をぐっと抱き寄せ、目を細めながら秦文曼の体から漂う芳しい香りを陶酔するように嗅ぎ取った。

「洗ったわよ!」

秦文曼は恥ずかしさに目を閉じて小さく嗚咽し、言葉が口から出た途端、顔が真っ赤に染まった。

宋阳の戯れに、秦文曼は心臓の鼓動が加速し、全身が火照るような熱さを感じた。

とても緊張して、恥ずかしくて、怖くもある。

でも、宋阳が強引になればなるほど、妖艶に彼女を弄べば弄ぶほど。

彼女は自分の心の高鳴りと体の本能的な疼きを抑えられなくなって...