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556話

本来、陳麗珍は今夜、宋陽とのひと時を楽しみにしていた。二人きりになれば思う存分、情熱的な逢瀬を重ねられると期待していたのだ。

だが今や、彼女は一分たりとも待てない状態だった!

陳麗珍は渇望に満ちた眼差しで宋陽を見つめ、その瞳には抑えきれない欲望が溢れていた。

「おい、どうしたんだ?具合でも悪いのか?」

黙々と酒を飲んでいた馮大海も、隣に座る妻の様子がおかしいことに気づき、不思議そうに振り向いて陳麗珍に尋ねた。「どこか具合が悪いなら、今すぐ病院に連れていくぞ」

「何でもないわ!ただ!ただお腹が少し痛いだけ!上に行って少し休むわ!」

宋陽の密やかな挑発に、陳麗珍はもはや我慢できない状態だったが、今...