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336話

「氷心、俺と馮程程の間には確かに特別な感情があるが、あくまで情に発して礼に止まる関係だ。俺のことを穢れた人間だと思いすぎだよ。愛情というのは必ずしも相手を所有することではない。今の馮程程との関係で十分だと思っている。好意には感謝するよ」

宋陽は笑いながら立ち上がり、蘇氷心に向かって頷きながら意味深げに言った。「でも、君の提案は考えておくよ」

そう言うと、宋陽は振り返ることなく部屋を後にした。

馮程程はまだあまりにも純粋すぎる。蘇氷心のような女は、腹黒く表裏のある人間だ。こういう相手には決して心を開きすぎてはいけない。

蘇氷心を寝かせる前に、宋陽はまだ自分と馮程程の関係を知られたくなかっ...