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72話

「魏老!どうしてここに来られたのですか!?」院長は老人を見た瞬間、その場で固まってしまった。

「さっき小化から電話があってね、ここに中医の詐欺師がいるというから、すぐに飛んできたというわけだ。さあ、その中医詐欺師はどこだ!中医はただでさえ衰退しているというのに、詐欺師扱いされるとはな。すべてはこういった似非医者どもが引き起こした災いだ!見逃すわけにはいかん!」

魏老の眼差しは冷ややかで、その中医詐欺師を法の裁きにかけたいという気持ちが滲み出ていた。

「魏老!?」院長が老人をそう呼ぶのを聞いて、蕭戦も蕭風鈴も秦子涵も、心の中で大いに驚いた。

魏老といえば、京都の大国手、魏忠平では...