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506話

宁凡は何の遠慮もなく、木箱をそのまま受け取った。この品は自分にとって極めて重要なものだ。仮に天一幕が差し出さなかったとしても、天一世家にこれがあると知った以上、どんな代価を払ってでも手に入れるつもりだった。

「本当にありがとうございます。私はしばらく閉関する必要があります。清風門と十方門が来たら、あなた方で適宜対応してください。閉関を終えたら、降伏した全ての強者を集めるよう通達します」

宁凡は天一幕にそう告げると、すぐに身を翻して琅琊地の閉関所へと姿を消した。

天一幕は微笑んだ。宁凡が木箱を手にした瞬間、彼の命格が大幅に満たされていくのを感じ取っていた。だが一つ疑問に思うことがあった。宁...