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483話

「これはいったいどんな神通だ!?」莫老は虚空に立ち、傷口からは絶え間なく鮮血が流れ出ていた。彼は震えるような眼差しで向かい側の宁凡を見つめていた。この種の神通は、今の地球上に存在するはずのないものだった。

「剣指だ」宁凡は軽く微笑み、手にした長剣を鋭く振り上げた。彼の視線は対面の莫老をしっかりと捉え、声音は次第に引き締まっていった。「これから放つ一撃は、私の最強の一撃となる。莫老、受け止めてくれ!」

果たして。宁凡の言葉を聞いた莫老の眼差しは鋭く引き締まった。もはや腹部の傷など気にする余裕もなく、全身の力を集中させ、両手で印を結び始めた。莫老の背後にいた巨大な鷹の姿さえも消え去っていた。

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