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482話

宁凡は相手が空中へ舞い上がるのを見ても、特に気にする様子はなかった。天雲山での出来事を思い出せば、莫老がすでに真気を体外に凝縮できることを見ていたのだから、真気を使って空中に浮かぶことくらい不思議ではなかった。

「轟!」

二人の威圧が同時に頂点に達した瞬間、二つの人影が光の筋のように空を切り裂き、互いに向かって飛び込んだ。その強大な力は二人の周りに長い波紋を空中に残していった。

「風雲掌!!」莫老は怒号と共に一撃を放った。彼の前方に巨大な掌が瞬時に形成され、天地を覆い尽くすかのように宁凡に向かって押し寄せた。

その巨大な掌の中には、奇妙な渦が煌めいており、まるで万物を飲み込むかのようだ...