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481話

宁凡の手には、ごく普通の長剣が一振り現れていた。これは彼が兵器庫から選び出した剣で、特別な力など宿していないものの、強大な力を受けても砕けない程度の耐久性は持ち合わせていた。

宁凡が現れてまもなく、一人の青年がゆっくりと彼の前に姿を現した。宁凡は一瞬誰だか分からず、しばらく呆然としてから、試すように尋ねた。「莫老?」

「阁主」莫老は微笑みながら答えた。

「これが元々のお姿ですか?」宁凡は何かを思い出したように言った。目の前の人物は肉体を乗っ取って生まれ変わった者だ。以前見ていた姿ではなく、今目の前に現れているのが本当の姿なのだろう。

青い長袍を身にまとい、髪は頭の上で結い上げられ、一本...