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454話

剣修の目に冷たい光が走り、長剣を操ると、瞬く間に一輪また一輪の剣花が形成された。これらの剣花は寧凡のものと比べ遥かに強力で、鋭さも凄みも格段に上回っていた。この男の剑道における非凡さを如実に物語っていた。

氷の槍が瞬時に剣修の前に迫ったが、彼はまったく動じる様子もなく、剣花を舞わせ、次々と氷の槍を打ち砕いていく。ほんの一瞬で、これらの氷の槍はすべて粉砕され、空一面に氷の花びらとなって散らばった。

氷の花びらがまだ落ちきらぬうちに、錆びついた長剣が氷の花を貫き、突き抜けて剣修の顔面へと真っ直ぐに迫った。極めて危険な一撃に見えた。

剣修もさすがに表情を変えた。寧凡がここまで絶妙なタイミングで...