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240話

時間の経過とともに、夏紫馨の経脈に満ちていた毒素は全て丹田へと追い込まれた。しかし毒素の侵食により、彼女の経脈は完全な状態には戻らず、錆びついたような痕跡が残っていた。

だが宁凡はそれを気にしていなかった。夏紫馨が自分の丹田を回復できさえすれば、経脈の修復など彼女にとっては造作もないことだろう。

毒素を丹田へ追い込んだ後、宁凡の表情は次第に厳しいものとなった。今から最も重要な段階に入るのだ。彼は両手を一気に押し出すと、強大な真気が電光石火の勢いで夏紫馨の丹田へ流れ込んだ。その瞬間、真気から熱気が噴き出した。

これは宁凡が真火を吸収して以来、持ち続けていた真火の力だった。これは彼が初めて本...