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58話

「本当なら俺は交渉するつもりだったのに、今じゃ話し合いもろくにできねぇうちに、周のクソ野郎が先に手を出してきやがった!!」

周が拳を振りかぶった瞬間、俺は反応して身をかわし、急いで教室から外へ飛び出した。

外に出るなり「てめぇ周!お前が先に手を出しやがったのかよ!?」と大声で叫んだ。

これは俺の仲間に合図を送るためだ。周のヤツがマトモに話し合う気がなくて、先に手を出したってことを知らせるんだ!!

俺がこう叫べば、階段にいる奴らがすぐに下の階へ走っていき、主任を連れてくるはずだ。

周主任なら来てくれるし、間違いなく周のことなんか怖くない。

もし周が俺に手荒なマネをしすぎたら、処罰され...