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169話

「誰も出てこないなら、俺が行って奴らを全員引きずり出してやる」

校門を踏み入れた途端、教学棟から颯爽と歩み出てくる欧陽笑笑の姿が目に入った。

欧陽笑笑はカバンも持たず、のんびりと大股で近づいてくる。

房言は欧陽笑笑を見るなり、彼女に駆け寄った。何も話しかける勇気はないが、欧陽笑笑の後ろにくっついて歩く度胸だけはあるようだ。

なかなか頭がいいじゃないか。誰も欧陽笑笑に関わりたくないことを知っていて、女の子の後ろに隠れて歩くとは。

くそ、今から奴らを引きずり出したら、欧陽笑笑はどう思うだろう?

歯を食いしばりながら、房言を指さした。「よくも後ろにくっついてるな!家までついてこいよ!!」

房言は俺を...