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120話

「教学楼に入ろうとしたとき、ちょうど楊天と鉢合わせた。僕と孫晶が手をつないで歩いているのを見て、楊天はニヤニヤしながら近づいてきた。

「おやおや、学校でもイチャついてるじゃないか?俺が失恋してるっていうのに、お前らは順調そのものだな?」

楊天がそう言うと、孫晶の顔はすぐに真っ赤になり、とても恥ずかしそうにした。

「孫晶、先に教室に戻っていて。楊天と少し話があるんだ」

孫晶はうなずいて教室へ戻っていった。楊天は僕を見つめたまま笑いながら言った。

「やるじゃないか、お前。かなり様になってきたな。孫晶とは付き合ってるのか?」

「うん」

「いいぞ、兄弟として助言した甲斐があったよ。でも、...