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1707話

私は頷いた。

「私を師匠として仰ぎたいのは、自分と義姉さんを守りたいからなのか?」秦おじいさんが追及するように尋ねた。

「はい、本当はそう思っていたんですが、あなたのお気持ちを考えずにいて、本当に申し訳ありません」私はため息をついて言った。

秦おじいさんは十数秒黙り込んでから、ゆっくりと口を開いた。「わしがなぜお前を弟子にしたくないのか、わかるかな?」

そう言われて私は困惑した表情を浮かべ、「どうしてですか?」と尋ねた。

秦おじいさんは私をじっと見つめ、それからゆっくりと語り始めた。「実はな、わしはかつて弟子を取ったことがある。馮坤という者だ。今生きていれば60歳くらいになるはずじゃ。あれは社...