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1694話

「奥さんの憂いに満ちた表情がより一層可愛らしく見え、思わず唇を重ねてしまった。

一瞬驚いた様子の奥さんだったが、すぐに応えてくれた。

彼女がコップを置くと、私たちはベッドに倒れ込み、熱く深いキスを交わした。

カチャリ!

ドアが開いた。奥さんが鍵をかけていなかったようで、外から誰かが入ってきた。

入ってきたのは楚薇だった。私たちの姿を見て、彼女はドア口で愕然と立ち尽くした。

私と奥さんは感電したかのように、すぐさま離れた。

状況を理解した楚薇は慌てて言った。「ごめんなさい、ノックするの忘れてた。お二人が忙しそうなら、また後で来るわ」

「ま、待って...私はただ小辰に風邪薬を飲ませていただけ......