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1660話

「明日は重要な日だ。梨貴仁をしっかり追跡して、明日の夜に正式に行動する!」

二人はすぐに頷いた。

夜の九時半頃、ホテルの入り口に見覚えのある姿が現れた。梨貴仁だ。

梨貴仁は書類カバンを手に、笑みを浮かべていた。様子を見るとご機嫌のようだ。

私たちは急いで木陰の暗がりに身を隠し、彼がホテルのロビーに入るのを見守った。

「これからどうする?」タイガーが尋ねた。

「もう戻らない方がいい。あの二人の警官に目をつけられる恐れがある。ミグホテルで部屋を取ろう。できれば梨貴仁の部屋の隣がいいが、同じフロアでもかまわない。今夜は三人で交代で見張りをして、エレベーターホールで監視する。梨貴仁が突然逃げ出すの...