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1255話

それでも、義姉の美しさは隠しようもなかった。

列車は動き出し、来た時と同じく、私は上段、義姉は下段のベッドだった。

私は胸が痛く、それ以上に後悔の念に駆られ、思わず口を開いた。「義姉さん、すみません、昨夜私は……」

「黙りなさい」義姉は冷たい声でそう言い放った。

義姉はどうせ気にしていないだろうと思っていた私の心境は、一瞬にして大きく変わった。

女性が最も無力で、絶望と孤独を感じる時に、自ら身体を差し出してくれたのに、私は慰めや励ましの言葉もかけず、逃げ出す選択をした。これは義姉にとって最も致命的な打撃だったに違いない。

もはや義姉の許しを願う気持ちすら持てなかった。

そんな時、突然電話が鳴っ...