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1237話

私が義姉を見ているのと同時に、義姉も私のことに気づいた。彼女の顔色は一瞬で青ざめ、見るからに険悪な表情になった。

彼女は慌てて俯き、私の目を見ることさえ出来ず、その場から立ち去ろうとしたが、隣にいた二人の女性に腕を掴まれてしまった。

「夢雪、もう一週間も働いてるのにまだそんなに緊張してるの?大丈夫よ、お客様はみんなお得意様なんだから、私たちはちゃんとおもてなししなきゃ」と二人は不思議そうに言った。

二人は義姉の言い分も聞かずに、彼女を部屋の中へ引っ張り込んだ。

この瞬間、義姉も私も、言いようのない居心地の悪さを感じていた。

誰が想像できただろう、デパートで働いていると言っていた義姉が...