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1224話

「くっ」と歯を食いしばり、深呼吸をしてから床に落ちた企画書を拾い上げた。「わかりました、作り直します」

オフィスを後にする姿は惨めなもので、胸の内は怒りで燃えていたが、それでも我慢するしかなかった。仕事に戻るしかない。

その後の数日間も私は全力を尽くし、毎晩12時まで残業を続けた。心の中では決めていた。もしこの企画書も楚薇に拒否されるようなら、もう彼女には見せない。最悪の場合は喬部長が戻ってくるまで待つだけだ。

しかし企画書を作り直して三日目の夜、八時過ぎだろうか。私が必死に残業していると、楚薇が彼女の新しいオフィスから出てきた。

心の中では楚薇に対して深い恨みを抱いていたが、否定でき...