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1210話

「義兄さんも稼ぐためですよね。男性が外で仕事をしていると、どうしても家のことが疎かになりがちです。李姉さんも一人で家を守るのは大変でしょう。だから夫婦はお互いに理解し合うべきだと思います」と私は微笑みながら言った。

李姉さんは私を一瞥したが、意見を述べる代わりに、突然私の方に身体を寄せてきた。さらに私の体に近づき、片手を自然な流れで私の太ももに置くと、少し恨めしげな様子で言った。「小辰くん、笑われても構わないけど、あなたの言うことは確かに正しいわ。でも一番の問題は、あの人の…その能力がどんどん衰えてきていることなの。結婚して最初の数年は虎のように激しかったのに、今じゃ…今じゃあっという間にダ...