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65話

「ああ、これは、兄貴が民間療法を知ってるんだが」

「兄貴、早く教えて。あぁ、痛くて死にそう!あぁっ!」李勝が言い終える前に、許晴は我慢できずに彼の言葉を遮った。彼女はもう待てなかったのだ。

その色っぽい悲鳴に李勝の魂は吹き飛ばされ、脳裏には許晴の苦痛に歪んだ表情と、彼女の胸元の白い膨らみが浮かんできた。彼は喉の奥で唾を飲み込みながら言った。「これは...塩水が風油精に効くと聞いたことがある。ちょっと待って、兄貴が取ってくるから」

李勝は一度咳払いし、ヨード塩を溶かしたボウルをドアの隙間に差し出した。胸がどきどきと乱れ打っていた。「はい、晴ちゃん、自分で塩水をそこに注いでごらん。すぐ良くな...