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536話

天気が回復してから宋潔を探すしかなさそうだ。あれこれ歩き回っているうちに辺りは薄暗くなってきた。今は宿を見つけることが先決だ。

この場所は一応町と呼ばれているものの、かなり田舎で、まともなホテルひとつない。あるのはただの木製ベッドとシャワールームだけの粗末な宿ばかりだ。李勝は初めてこの小さな町に来たため、地理に詳しくなく、思わず愚痴をこぼした。「女将さん、この町にはもう少しマシな宿はないんですか?」

女将は四十代前半で、栗色に染めた肩にかかるゆるいカールの髪が、少しばかりオシャレに見える。見たところ若い頃はそれなりに美人だったのだろうが、歳月の風化を経て、豊満な体つきがやや肥え気味になり、...