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44話

李勝は耳に入る許晴の色っぽい嬌声、弟の堪らない呻き声、そして弟が許晴を抱き上げ自分を彼女の中へ激しく突き入れる時の水音を聞いていた。

二人の戦いぶりはかなり激しいようで、弟は許晴をベッドの上で楽しむだけでは満足できないようだった。

李勝はドアに寄りかかり、中の様子に耳を傾けていた。

許晴は李陽に抱き上げられ、ドアに押し付けられているようだった。

ドア板が震え始める。

「んっ!あぁっ!ゆっ、ゆっくりしてぇ!」許晴の嬌声はたった一枚のドア板を隔てただけの距離から、容易に彼の耳に届いた。

「ベイビー、もっと大きな声で鳴いてよ、聞かせて欲しいんだ」李陽の甘い囁きが聞こえる。

「いやぁ…あ...