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348話

宋梅の白く長い脚がベッドにまっすぐ伸ばされていた。その脚以外の部分は男の体に隠れてしまっていた。

張寧は男が止める気配もないのを見て、声を張り上げた。「梅ちゃん?」

張寧の声を聞いた宋梅は、一瞬落胆した。李陽は本当に彼女と完全に縁を切るつもりらしい。

先ほどまでは力が及ばず抵抗できなかったが、すぐに気力を取り戻した。彼女は男の腕に思い切り噛みつき、それから下半身を持ち上げて男の急所を強く突いた。激痛が男を襲い、反射的に彼女の頬を平手打ちした。宋梅の耳の中で「ぶーん」という音が鳴り響いた。

張寧はその様子を見て、床に落ちていたハイヒールを拾い上げ、男の背中に思いっきり叩きつけた。ヒールの...