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115話

「あの、小晴、さっきバスが混みすぎてて、僕もどうしたんだか分からなくて」李勝は強引に言い逃れするしかなく、死んでも認めなかった。

許晴は彼を注意しようと思ったが、彼がごまかそうとしているのを見て少し腹が立った。しかし会社で彼が自分のために溜飲を下げてくれたことを考えると、彼を責めるのはやめることにした。何しろさっきのことで自分もかなり気持ち良くなっていたのだから。

老若二人はそれぞれ思いを抱えながら家路を辿った。

許晴にそう問い詰められ、李勝はようやく正気を取り戻し、心の中で非常に後ろめたく感じた。これは自分の弟の嫁の許晴じゃないか、自分は何をしたんだ?人生の大半を犬のように生きてきたと...