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110話

中年男性は坊主頭で、顔の手入れが行き届いており、肌は白く滑らかだった。ただし体型はやや崩れ、大きな腹を突き出しながら、色気むんむんとした様子で許晴の後ろに立っていた。

彼こそが許晴の直属の上司、厳石だ。妻子持ちだが、許晴に対しては長い間欲情していた。何度か暗示を送ったものの、許晴がまったく応じないことに彼は非常に腹を立てていた。

「ちっ、許晴の体つきは本当にいいな」

厳石は心の中で舌打ちしながら感嘆し、目をさらに前へと這わせた。白いブラウスの下でほのかに浮かび上がる二つの豊かな膨らみは、白くて柔らかそうで、ピンと張っている。さすが若い女性だ。

許晴は突然何か違和感を覚え、振り返ると厳石...