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106話

李勝は驚いて、急いで自分のモノをしまい込んだ。詩琪も恥ずかしさと恐怖で慌てて便器から立ち上がり、服を掴んで身につけ始めた。

くそっ!今度は終わりだ。もし清掃員が入ってきたら、自分は間違いなく痴漢として捕まえられ、公開処刑されるかもしれない。そうなれば面目丸つぶれだし、許晴まで巻き込んでしまう。

「中に誰かいるの?」清掃のおばさんがまたドアをノックした。

李勝は急いで指で詩琪をつねった。詩琪は渋々声を出した。「わたしです。トイレ使ってます」

「トイレなのに何を騒いでるの」清掃のおばさんは文句を言いながら立ち去った。

ふぅ!二人は顔を見合わせ、ほっと胸をなでおろした。

さっきの状況を思い出し、詩琪...