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51話

こうして、二人の女性は最終的に合意に達し、共に録音を私の手に渡すことになった。私はというと、ただ呆けたように自分のスマホをポケットにしまい込んだ。

心の中でほっと胸をなでおろす。幸い王雅雯は私のスマホを見分けられなかった。もし気づかれていたら、こんな穏やかな顔を向けてはくれなかっただろう。平手打ちをくらわなかっただけでもましなほうだ!

この一件が解決し、二人の女性もようやく安堵の息をついた。ただ王雅雯が私を見る目には、どこか異質なものが宿っていた。

「さあ、王先生、問題は円満に解決したわ。別に私はあなたと張階を引き離そうとしてるわけじゃないのよ。ただこの件は、今後みんな口にしないで、普通...