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242話

「でも、僕のように契約書を交わして身分証のコピーを残すなら問題ないんです。これは正規の質屋取引ですから、仮に刑事が来ても、彼は契約書と身分証のコピーを見せれば、この件に関わりがないと証明できます。転売した盗品にはなりません」

確かに厳密に言えばそれも盗品の転売に当たるのだが、彼らはこの商売をしている以上、それなりの心得があり、こんなことで簡単に潰れるようなことはないだろう。

私はあっさりと中年男性と契約書を交わし、身分証明書も快く差し出してコピーを取らせた。

私がこれほど協力的なのを見て、中年男性も他に疑うことはなくなったようだ。彼が知らないのは、私がこんなに堂々としていられるのは、張明...