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241話

「唯一の方法は闇のお店に売って、そこからショッピングモールで転売してもらうしかないな」

神智を取り戻したのは最近だが、こういうことは以前にも見たことがある。当時、誰かがスマホを盗んで同じようなことをしていた。

県の中心部を二周ほど歩き回ると、本当に質屋を見つけた。俺は堂々と店内に入った。店内には四十代くらいの中年男性がいた。

俺が入ってくるのを見て、男は一目で「金のない奴だ」と見抜いたようだ。着ている服があまりにも安っぽく、金持ちの雰囲気も全くなかったからだ。

だが商売である以上は笑顔で迎えるものだ。それに質屋というのは落ちぶれた人のためにあるようなものだろう。だから男は笑顔で声をかけ...