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179話

「大丈夫よ、今なら絶対に目を覚まさないわ。だって、もう睡眠薬を飲ませてあるんだから!」梅梅が得意げに笑った。

「睡眠薬」という言葉を聞いた瞬間、私は目が覚めたようになった。なるほど、さっき梅梅が田烨に飲ませていたのは睡眠薬だったのか。てっきり二日酔いの薬だと思っていたのに!

彼はベッドの下から這い出てきて、梅梅は優しく彼の服についた土埃を払ってあげた。

「じゃあ、帰るよ」私はそう言って、笑いながら梅梅の額にキスをして、踵を返そうとした。

しかしその時、梅梅は後ろから彼を抱きしめた。「ねぇ、どこに行くの?この役立たずはもう睡眠薬を飲んでるから、しばらくは目が覚めないわよ!」

その言葉に...