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15話

「よし」

金を手にするなり、俺はさっさと走り去った。

俺の動きは粗野だったが、張大全はむしろ満足げだった。こういう仕事はバカの俺に任せるのがちょうどいい。俺は考えずに行動するだけだからな。

もし頭の切れる奴だったら、すぐに張大全の秘密を嗅ぎつけてしまうだろう。だから張大全は俺だけを信用しているわけだ。

今の俺はもうバカじゃない。最初のうちは走っていたが、張大全の視界から消えると足を緩め、顔には侮蔑の色が浮かんだ。

「俺の給料を二ヶ月も滞納してるくせに、精力剤を買うための金はさっさと用意しやがって、このクソジジイ」

一息ついてから、王小天はさらに罵った。「くそったれ!もう立たないなら...