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1215話

「ほら、これが証拠だ」王小天はそう言いながら、ポケットの録音ペンに触れた。この証拠も持ってきていたのだ。

「拘置所?」そのとき、通りかかった刑事が聞きつけ、眉をひそめて言った。「でも拘置所には誰もいないはずですが?昨夜あなたが連れてきたんですか?」

「誰もいない?そんなはずがない!」王小天はそれを聞いて胸が急に沈み、一目散に拘置室へ駆け込んだ。

昨日確かに彼はエドワードと一緒に郭偉を拘置室に入れたはずだ!しかも林淼が鍵をかけるのを自分の目で見たのに!どうして誰もいないなんてことがあるのか?

しかし王小天が拘置所に着き、がらんとした部屋を目にしたとき、彼の心は底まで沈んでしまった。

本...