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649話

私は今、自分と黒木（ブラック）の元神が共に体を離れていることをはっきり理解していた。違いは、私が意図的に海を越えてきたのに対して、黒木は完全に受動的であり、彼にとってこの元神離脱の経験は単なる夢に過ぎないということだ。

彼が口を開いた瞬間、師匠の言葉が正しかったと悟った。彼の言葉が私に理解できたからだ。これだけで、元神の世界には言語の壁がないことの証明になる。

また、人が夢を見ているとき、思考や判断を主体的にコントロールするのは難しいことも分かっている。だからこそ私たちの夢はしばしば断片的で、夢の中に現れる人物や状況が現実とはかけ離れていることが多い。

最も親しい友人が、恐ろしい顔で目の...