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51話

夜に家に帰ると、意外にも賈大虎と温如玉の顔色がひどく悪いことに気づいた。

言うまでもなく、学部長のポストの件が水泡に帰したのだろう。

「兄貴、どうしたの?今日は顔色が悪いみたいだけど」

賈大虎はため息をついた。「何でもないよ。俺のちっぽけな問題なんて大したことじゃない。新学期が始まったんだから、お前はしっかり勉強しろよ。自分に実力がついてさえいれば、誰も手出しできないんだからな」

温如玉は彼を横目で見た。「あなたったら、普段はお線香もあげないくせに、いざとなると慌てて仏にすがるのね。二虎、あなたは覚えておきなさい。絶対にお兄さんみたいに、役立たずの学者にならないでね!」

「そんな言い方はないだ...