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476話

その瞬間、ふと思い出した。彼女は学生会書記部の部長、陸雨馨だったのだ。

なんてこった!

こんなに変わるものなのか?

学校では、肩にかかるほどの長い髪に、額には濃い前髪があり、鼻の上には眼鏡をかけていて、とても知的で上品な印象だった。

今はポニーテールで、額には前髪ひとつなく、眼鏡もかけず、薄化粧をしている。完全に別人だ。

もし昼間の曹麗芳に対したときのような驚いた表情をしていなければ、絶対に彼女だとは分からなかっただろう。

まいった!

急に気づいたんだが、彼女は私が彼女を認識できていないことに気づいていなかったのかもしれない。入店してからずっと私は彼女をチラチラ見ていたから、誤解されて、私が...