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375話

「嫂子、張先生、来ましたよ!」私はキッチンの入り口に立って声をかけた。

張清月がまず振り向き、とても丁寧に応じた。「二虎が来たの?リビングでテレビでも見ていてね、すぐ出来るから」

温如玉は私に微笑みかけ、「見つけにくかった?」と尋ねた。

この街に来て間もない私のことを思い、道に不慣れだろうと思ったのだろう。だが昨日の昼に一度来ていたことは知らない。

「大丈夫でしたよ。送ってもらった位置と、棟と階数の表示通りに、すぐ見つかりました」

張清月は笑いながら言った。「今どきの若い子は本当に器用ねえ。やる気がないことじゃなければ、できないことなんてないわ。うちの息子なんて、住所さえ教えれば、電話...